介護は人の力を借りて
自分の親、そろそろ介護が必要かも・・・と思っても、何をしたらいいのかわからないのが実情です。
今まで元気に社会生活を送っていた親に、子供が関与するのは難しいものです。もし認知症が始まっていたとしても、親にはプライドも、感情もありますから、一筋縄ではいきません。
我が家の場合、家族だけで完結していた生活を、人の力を借りる形へシフトしていくのが介護の入り口でした。
例えば、私の母の場合は認知症のような症状が出はじめたので、かかりつけの医師がケアマネ(ケアマネージャー)を紹介してくれました。すぐに介護認定を受けることに。
- ケアマネに相談
ケアマネが介護認定への段取りをしてくれます。その親に合った介護計画を提案したり、その書類等を作成し、各種手続きを行ってくれます。
もし自分とケアマネが合わないと感じたらケアマネの変更はできます。 - 介護認定の面談
介護認定の時は、役所の担当者が自宅へ訪問してきます。本人・家族・ケアマネが同席し、質問項目に本人が応えます。本人の前で言いづらいことがあったら、のちほど家族が担当者へ現状を話します。 - 介護認定の書類が到着
その後、認定されるまでには時間がかかります。役所の会議(たぶん月に1回とか?)を経て決まるらしく、認定の郵便が来るまでに3〜4週間かかることも。
介護認定がおりたとして、初期の頃に利用する介護サービスは、この2つでしょうか。介護度によって、両方あるいはどちらか1つ。受けられる回数も違います。
- ヘルパーさんに来てもらう
我が家の場合は、外部の人が自宅に入る習慣がなかったので、親は抵抗を感じていましたが、「ヘルパーさんが来るから片付ける」という新習慣が生まれました。1週間に1回来てくれること自体が、脳へのいい刺激になっています。 - デイサービスへ行く
こちらも最初は抵抗を感じていましたが、慣れてくると、とても楽しいようです。今では休むのを嫌がるほど、デイサービスが大好きです。
合う・合わないもありますから、もし最初のデイサービスに合わなければ、別のところに変わるのもいいかも。
親には、少しずつ受け入れてもらうしかありません。時間をかけてゆっくり説得しました。このまま家に居続けたら、本当に深刻な認知症へ進むと思ったから。
実際、デイサービスに行くようになったことで、曜日の認識が再びできるようになり、手先や身体を動かすことが増え、母は明るくなりました。
また、母が骨折した際の退院時には、ケアマネが各種段取りをしてくれて介護サービスのありがたみを感じたものです。
病院と訪問リハビリの連携をはかってくれたり、理学療法士の方が自宅まで来て、手すりの取付位置のアドバイスをしてくれたり、手厚い体制に感心しました。
介護サービスを受けるようになると、子供は介護を他人に任せていることに、負い目を感じることもあります。そこはグッとこらえるのが肝心。これから先、もっともっと介護度が上がる将来があるのですから。
ご近所さんに見られて恥ずかしいなんて思わずに。ご近所さんや親類たちも誘い合わせて行くくらいの勢いで、明るいデイサービス通いを始めたいです。
ちなみに、私の父は自分の通うデイサービスに、自身の妹を誘いました。叔母はちょっと嫌がっていましたが「兄さんに誘われたからしょうがないなぁ」と言いながら通うことを決めました。